初めてメールを送らせていただきます。
物心ついた頃から父親が茶の間で「マクロスVF-X」をプレイしていたことがきっかけで、幼少の頃から先生が描かれる(デザインされる)女の子が大好きでした。
昨今は「絵師100人展」などの展覧会を中心に先生のご活躍を拝見しておりました。
その様な影響もあって、私も現在フリーランスのイラストレーターとして絵描きの真似事をさせていただいており、ぽつぽつとゲーム会社から案件をいただいたり、個人活動をしております。
そんな中、偶然にも先生のHPを拝見し、「あの美樹本晴彦先生にメールができる...!?」と驚嘆し、衝動的にこの文章を打っております。
大変遅ればせではございますが、画業40周年誠におめでとうございます!!
画業40周年コメント内での「次々と追い越してゆく~最近の仕事ぶりであります」という一文を拝見し、絵描きの末輩として心が痛むほど共感するとともに、先生の誠実なお人柄がしのばれます。(先生を追い越せる方は、この世にほとんど存在しないと思いますが...)
私自身も、常に自身の理想と現実とのギャップに悩み、時には絵を描く行為そのものの意義について自問し、煩悶とした日々を送っております...
先生はそうした「手が止まる」状況にどのように向き合い、克服されているのでしょうか...?
若輩者になにかアドバイスをいただけますと幸甚に存じます。
(ファンメールを送るつもりが、お悩み相談のような形になってしまい申し訳ございません...)
最後になりますが、今後も先生のご活躍を心よりお祈りしております!!
長文乱文失礼いたしました。
みならいえかき
みならいえかき様
ご連絡いただき、どうもありがとうございます。
お父様が「マクロスVF-X」をプレイされていたみならいえかきさんが、
現在フリーランスとしてすでにプロ活動されているとのこと、
つくづく時の流れの速さを思い知らされます。
最近も業界の知人、友人と話す機会がありますと、
以前の自分たちの仕事の密度の高さに驚いております。
子供の頃に感じていた1日がとても長かった・・・ということと同じことですね。
今では1週間どころか一年の経つのが早いこと。
あれ、まだろくに仕事していないのに・・・って(苦笑)。
逆に考えれば、苦痛に感じるような事件もなく
呑気に過ごせているという証拠でもあるのでしょう。
ただ、自分が描く絵と目指したいもの、
少しでも変化したいという気持ちとのギャップに対する焦燥感や、
このままではいかんなという感覚は歳とともに強まるばかりですね。
とりわけCGが普及したことによって時代の変化が加速しましたのでなおのことです。
>「手が止まる」状況にどのように向き合い、克服されているのでしょうか...?
難しいですね。
そもそも克服しておりませんし・・・(苦笑)。
言い訳、謝罪、時間稼ぎが露骨になるばかりで、人間性が歪むばかりです。
が、少しでもリラックス、そして私が描かせていただいているような絵柄では、
穏やかな気持ちで絵に向かうことも必要と考えておりますので、
いかに穏やかな状態を保つか、苦労しております。
乱暴ですが、私は描けるまで、
描く楽しみというか面白さを感じられるようになるまで待つ・・・という感じでしょうか。
それは絵の題材の選択にもよりますが、
CG、手描きでも良いので、見た方に伝わらない程度のわずかなことでも、
何か変化球というか自分なりの工夫や手法を試してみるように心がけております。
お若い方々はもっと積極的なチャレンジがより活力になるのではないかなと、
勝手に想像いたします。
少しでもご参考になれば幸いです。
もしかしたら、どこかで仕事でご一緒するようなこともあるかもしれませんね。
そんな時は遠慮なくお声がけください。
ご活躍、楽しみにしております。
長文、失礼いたしました。
美樹本晴彦